茨木こうもと内科クリニック、看護師同席オンライン診療開始 医師不在時の診療を支援

院内で看護師が同席し、遠隔の医師の診察を受けるオンライン診療「D to P with N」のイメージ

医療機関の経営・運営支援を手掛けるエクイタスメディカル(東京・千代田区)は11月4日、支援先の茨木こうもと内科クリニック(大阪・茨木市)が、看護師同席型オンライン診療「D to P with N(医師が患者とオンラインでつながり、看護師が患者に同席する診察)」を開始したと発表した。遠隔の医師と院内の看護師が連携し、医師の療養や不在による休診、診療時間の縮小を防ぐ体制づくりを進める。

「D to P with N」は「ドクター・トゥ・ペイシェント・ウィズ・ナース」の略称。患者に看護師が同席し、遠隔の医師がオンラインで診察する仕組みを指す。患者は通い慣れたクリニックで、顔なじみの看護師の支援を受けながら受診できる。

遠隔の医師と院内の看護師が連携する「D to P with N」の診療体制
遠隔の医師と院内の看護師が連携する「D to P with N」の診療体制

茨木こうもと内科クリニックでは、別の医療機関などにいる医師が診察を担当する。看護師は、患者の困りごとを医師に伝える手助けや、医師の説明の補足、不安や疑問の確認をする。医師の指示と診療計画に基づいて、実施可能な範囲で検査や注射などの診療補助も行う。

また、顔色や呼吸の様子、体形、受け答えなど、普段の状態との違いも観察。測定・検査の結果と合わせて遠隔の医師に伝え、診断や治療方針の判断をサポートする。

オンライン診療は、患者への説明と同意、医師の医学的判断を前提に運用する。対面診療が必要になった場合の受診先や急変時の連携体制を整え、診療情報の管理やプライバシーにも配慮する。

診療補助は、医師・看護師の所属・勤務関係など、オンライン診療に関連する法令・指針上の要件を満たす体制を前提に実施する。問診や画面越しの映像だけでは得にくい情報を、院内での観察や測定、検査で補う。

また、対応する診療支援機器を組み合わせて、電子聴診器の聴診音や、患部の赤み・腫れなどの画像を遠隔の医師と共有することにも取り組む。機器を活用することで患者の状態や利用できる設備に応じて、遠隔で対応できる診療の幅を広げる考え。

茨木こうもと内科クリニックは、社団法人のシームリンクメディカル(東京・江東区)が運営する。メドレーのクラウド診療支援システム「CLINICS(クリニクス)」の導入や、AI(人工知能)を活用した運営支援も進めている。今回の取り組みでは、オンライン診療と組み合わせて、特定の医師に過度に依存しない医療提供体制を目指す。

エクイタスメディカルでは、医療機関ごとの責任と役割を明確にし、クリニック同士が診療を支え合う連携体制の構築を進める。今回の取り組みを起点に、へき地を含む医師確保が難しい地域や、診療時間の維持が困難なクリニックへの展開も視野に入れている。