くすりの福太郎、イトーキの薬剤自動ピッキングシステムを検証 作業時間最大60%削減

検証を実施したくすりの福太郎八千代台西口店(千葉・八千代市)

イトーキは9月1日、薬剤自動ピッキングシステム「DAP with MediMonitor(ディ・エー・ピー・ウィズ・メディモニター)」の調剤業務効率化の効果を、くすりの福太郎八千代台西口店(千葉・八千代市)で検証したと発表した。検証の結果、他店舗からの応援薬剤師と新規配属薬剤師の薬剤ピッキング時間を60%、同店に勤務する経験豊富な薬剤師でも32.6%削減した。

薬剤自動ピッキングシステム「DAP with MediMonitor」
薬剤自動ピッキングシステム「DAP with MediMonitor」

「DAP with MediMonitor」は、小型ロボットが薬剤トレーを自動搬送する薬剤自動ピッキングシステム。レセプトコンピューター(レセコン)にデータを入力すると、該当する薬剤トレーが入出庫口まで自動で運ばれる。作業者は薬剤の保管場所を覚えたり、薬剤棚を歩いて探したりする必要がない。

「DAP with MediMonitor」による薬剤ピッキングの流れ
「DAP with MediMonitor」による薬剤ピッキングの流れ

入出庫口には最大8個の薬剤トレーを保管でき、薬剤の照合や重量監査を行っている間にも次のトレーを搬送することで、待ち時間を短縮する。重量監査や監査支援、作業記録の保存機能も備えており、ピッキング業務を効率化し、調剤過誤を防止する。

くすりの福太郎では、調剤業務の省人化と安全性向上を両立するため、自動化設備を見直してきた。同社は、省スペースで拡張可能な設計や、導入・運用コストを抑えながら調剤過誤の防止機能を備える点を評価し、イトーキの薬剤自動ピッキングシステムを導入した。

検証では、処方箋調剤業務のうち、薬剤を取りそろえる計数調剤と監査を対象に、処方薬のピッキング開始から全てそろえるまでの時間を測定した。その結果、店舗勤務の薬剤師のピッキング時間は平均2分38秒から1分46秒に、応援薬剤師と新規配属薬剤師は平均4分33秒から1分49秒に短縮した。店舗勤務の薬剤師に近い時間で作業できたという。

イトーキによると、調剤薬局業界では、薬剤師不足や採用競争の激化が課題となっており、2019年の「0402通知」で一定の条件を満たせば薬剤師以外も薬剤ピッキング業務の一部を行えるようになった一方、処方薬は約1万3000品目あり、取り違えなどの調剤過誤を防ぐ仕組みが求められているという。

同社は、薬剤の保管場所の経験や記憶が少ない応援・新規薬剤師でも作業時間を短縮できたことから、調剤業務の標準化や教育負担の軽減につながるとみている。ピッキング業務を効率化して生み出した時間は、服薬指導や患者のフォロー、在宅訪問などの対人業務に充てられるとしている。