琉球大病院、ユビー生成AIでCRCのレジストリ登録業務2.33倍に効率化 入院初期記録を5分に短縮

医療スタートアップのUbie(ユビー、東京・中央区)は5月14日、琉球大学病院(沖縄・宜野湾市)が医療機関向けAI(人工知能)サービス「ユビー生成AI」を活用し、CRC(治験コーディネーター)によるレジストリ登録業務の処理効率を1時間当たり1.85件から4.31件へと2.33倍に向上したと発表した。緊急転院時のFAXを基にした入院初期記録の作成も、通常約2時間から最短5分に短縮した。

同院では、退院サマリーをはじめとする診療記録の作成負担が課題になっていた。この解消を図るため、プロンプト(指示文)のカスタマイズ自由度が高く、初心者から上級者まで活用しやすい点を評価し、「ユビー生成AI」の導入を決めた。

「ユビー生成AI」ののCRCのレジストリ登録業務での活用手順
「ユビー生成AI」ののCRCのレジストリ登録業務での活用手順

具体的な活用では、CRCのレジストリ登録業務で利用。これまでは電子カルテから数十項目の情報を収集し、データベースに直接入力していたが、導入後はカルテから必要情報を整理した上で確認・入力する運用に変更した。その結果、処理件数が1時間当たり1.85件から4.31件に増え、業務負担軽減につながった。

緊急転院時の入院初期記録作成にも使用。23ページのFAXから入院初期記録を作成したケースでは、通常約2時間かかっていた作業が最短5分で完了した。

IC(インフォームドコンセント)記録の文字起こしでも活用しており、患者への説明と同意を得た上で、音声から記録を作成している。口頭での説明内容を改めて文章に書き起こす手間が大幅に減ることから、利用する医師からは「格段に楽になるのでIC記録にAIを使ってほしい」との声も上がり、複数の診療科と職種への展開が進んでいる。

活用方法のQAセッションを定期的に開催する
活用方法のQAセッションを定期的に開催する

琉球大病院は今後、「ユビー生成AI」の全診療科に展開する考えだ。そのためにスタッフ間の事例共有やレクチャーを進めるほか、電子カルテとの連携をさらに深め、業務の自動化と精度向上を図る。