相澤病院、ユビーの医療生成AIを院内全体に正式導入 モバイルアプリ版も活用

Ubie(ユビー、東京・中央区)は7月1日、相澤病院(長野・松本市)が、医療機関向け生成AI(人工知能)ソリューション「ユビー生成AI」を院内全体で正式導入したと発表した。業務用iPhone(アイフォーン)で利用可能なモバイルアプリ版も導入しており、病棟や外来などで生成AI活用を広げる。

相澤病院は2024年9月から「ユビー生成AI」の試験導入を実施。医師や看護師、外国人患者の受け入れを支援する国際課のスタッフなど約80人を対象に、文章生成・要約や音声認識機能を検証してきた。

検証の結果、業務用iPhoneを活用したモバイルアプリ版の音声認識・文章生成機能が、医療現場での業務効率化に効果があることを確認。多部門で認知負荷の軽減や業務品質の均一化を実証できたとして、正式導入を決めた。

「ユビー生成AI」モバイルアプリ版の操作イメージ
「ユビー生成AI」モバイルアプリ版の操作イメージ

同時に導入したモバイルアプリ版は、相澤病院での実証実験で特に高い業務効率化の効果を確認した、音声認識を活用した入退院支援室の退院カンファレンス記録などをもとに開発した。

スマートフォンで、音声認識、画像認識、文章生成・要約、プロンプトテンプレートなどの機能が使える。院内の閉域ネットワーク環境と組み合わせることで、医療機関のセキュリティー要件に合った運用を可能にした。

相澤病院では、モバイルアプリを活用した音声認識、要約、医療文書作成、カンファレンス記録など30種類以上のワークフローが稼働する。

AI導入後は退院前カンファレンスの記録作成時間が、音声入力と要約で60分から10分に短縮した。退院前カンファレンスの実施件数は導入前の月4件から導入後は月最大20件に増加。退院時共同指導料の算定件数も導入前の月2件から導入後は月最大14件に増えた。

同院は今後、電子カルテなどの院内データを「ユビー生成AI」に連携する院内データ連携基盤を構築する。病院側のデータ整形作業を減らしながら、生成AIの利用を広げる。DPC(診断群分類)コーディング業務でも活用し、効率化と収益改善にも取り組む。