arcbricks、亀田IVFクリニック幕張の生殖医療DX支援 紹介状OCRを検証

AI(人工知能)コンサルティングなどのarcbricks(アークブリックス、東京・中央区)は6月23日、亀田IVFクリニック幕張(千葉市)の生殖医療DX(デジタルトランスフォーメーション)プロジェクトで、紹介状OCR(光学式文字認識)の概念実証(PoC)とデータ活用基盤構築に向けた検証を開始したと発表した。

亀田IVFクリニック幕張は、生殖補助医療(ART)を専門とする医療機関。プレコンセプションケア、不妊検査・手術、一般不妊治療、生殖補助医療、男性不妊治療、反復着床不全・不育症、がん生殖医療などに対応する。

アークブリックスによると、生殖医療では、男女双方の診療データを統合して判断する必要がある一方で、電子カルテや検査システムなどに情報が分散し、手入力や転記作業が医療従事者の業務負荷になっているという。また、国内エビデンスを蓄積するためのデータ活用基盤整備も課題になっているという。

今回のプロジェクトでは、紙やPDFの紹介状をOCR技術でテキスト化し、医療情報を構造化データとして抽出する。抽出したデータは、データガバナンスに配慮した安全なデータ基盤に蓄積する。手入力や転記作業を減らし、医療従事者が患者との対話や診療本来の業務に集中できる環境づくりを目指す。

同社は、現場課題の整理とデータ活用ロードマップの策定、紹介状OCRの技術選定と読み取り精度の検証、データ基盤のアーキテクチャ設計支援、将来のAI活用構想の策定を担う。OCR導入やシステム開発にとどまらず、現場課題を起点にデータ活用の方向性を設計する。

今後は、PoCで得た知見をもとに、電子カルテや培養システムなどに分散する医療データの統合・可視化を段階的に進める。統合データを使った治療方針検討支援の検証や、生成AIによる情報検索・業務支援、研究支援への活用も視野に入れる。将来的には、蓄積したデータを活用した研究支援や、多施設共同研究の展開可能性も検討する。