横浜市大病院、DeNAと共同研究講座 社員6人が院内常駐し医療DXモデル構築
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横浜市立大学の医療スタッフに実施した学内説明会の様子
横浜市立大学(横浜市)は6月16日、ディー・エヌ・エー(DeNA)と、横浜市立大学附属病院内で医療DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に向けた共同研究講座を設置したと発表した。
共同研究では、DeNA社員6人が共同研究員として参画し、院内の医師や看護師、医療事務担当者に密着して現場課題を調査・把握したうえで、医療DXモデルの具体化に取り組む。
また、患者の受診から入院、退院までの「患者ジャーニー」全体を俯瞰(ふかん)する。問診、情報入力、部署間の情報共有、看護記録、外来と病棟間の連携など、繰り返し発生する業務の非効率を可視化し、患者の待ち時間や手続き負担の軽減、医療従事者の業務負担軽減につなげる。
さらに、電子カルテ、医用画像、バイタル、ゲノムデータなど多様な医療データを統合し、研究や病院経営、教育で活用できる次世代医療支援プラットホームを共同で検証する。インターネットとAI(人工知能)を活用し、機能を継続的に追加・更新できる設計や、診療実績連動型の費用モデルも検討し、医療機関の導入負担を軽減する次世代基盤を構築する。
このほか、院内に「院内業務改善チーム」と「地域連携推進チーム」を設置する。「院内業務改善チーム」は、診療科や看護部などが参画し、院内の現状調査とDX実践を担当する。「地域連携推進チーム」は、地域医療機関や自治体との連携モデルを検討する。将来的には神奈川県内の病院や診療所との連携拡大も検討する。
講座は2026年6月から2年間設置する。2026年3月に締結した包括連携協定に基づく取り組みで、医療現場の課題を把握したうえで新たな医療DXモデルの構築を進める。2026年中に初期モデル、2027年中に実用モデルを策定し、現場での実証と改善を重ねる。
横浜市立大病院をはじめとする医療現場では、医療情報システムが施設や部門ごとに個別最適化され、データ連携が難しい課題があるという。また、医師や看護師が情報入力や確認作業に多くの時間を費やしているほか、部門ごとにデータが分断されており、研究への活用も難しくなっている。共同研究を通じて、こうした課題の解消を図る。
両者は、横浜・神奈川でのモデル構築から始め、将来的には全国の医療機関に展開できる汎用(はんよう)モデルとしての確立を目指す。