蘇生会総合病院、生成AIでリハビリサマリー作成時間57%削減
掲載日:
蘇生会総合病院は生成AIの導入で書類作成時間を大幅に削減した
蘇生会総合病院(京都市)は6月3日、リハビリテーション科が、生成AI(人工知能)を活用したリハビリテーションサマリー作成の業務改善効果を検証し、サマリー作成時間の中央値を23分から10分に短縮し、約57%削減したと発表した。年間約300件の作成件数で換算すると、年間約3900分、約65時間の業務時間削減に相当するという。研究成果は国際医学誌「Cureus(キュリアス)」にも掲載された。
蘇生会総合病院では年間で約300件のリハビリテーションサマリーを作成しているが、従来はセラピストが個別に対応しており、作成時間の負担や記載内容のばらつき、急な作成依頼に伴う心理的負担が課題となっていた。
これまでもマイクロソフトのExcel(エクセル)のマクロを使った半自動化に取り組んできたが、さらなる業務効率化と標準化を目的に、2025年からユビー(東京・中央区)のAIサービス「ユビー生成AI」を活用した新たな作成ワークフローを導入した。
同院は、AIが作成した文書をそのまま使用するのではなく、最終的に作成担当の療法士が内容を確認し、必要に応じて修正する形で運用する。院内検証では、導入前16件、導入後22件のデータを比較した。作成時間短縮に加え、操作性を評価するSUS(システムユーザビリティスケール)でも高い評価を得た。

現場スタッフからは、「急な作成依頼への心理的負担が減った」や「サマリー作成の重荷が軽減された」「内容が見やすくなった」といった声があったという。同院では単なる時間短縮だけでなく、書類作成負担の軽減にもつながる可能性が示されたとしている。
同院では、生成AIは療法士の専門的判断を置き換えるものではなく、現場業務を支援するツールと位置付けている。今後は、音声入力による診療記録作成支援のトライアルや、リハビリテーション科向け評価アプリの開発も進めており、AIとDX(デジタルトランスフォーメーション)の活用を拡大する方針だ。