エルピクセル、胸部X線診断支援AIの新版発売 「多発粒状影」「空洞影」の検出に対応

エルピクセル(東京・千代田区)は9月3日、胸部X線画像の読影診断支援AI(人工知能)ソフトウエア「EIRL Chest Screening(エイル・チェスト・スクリーニング)」の新バージョンを発売したと発表した。

「EIRL Chest Screening」は、胸部X線画像から異常陰影の候補領域をAIが検出する機能と、心胸郭比など5項目の自動計測機能を組み合わせたソフトウエア。従来は結節影、浸潤影、無気肺、間質性陰影の4所見が検出対象になっていた。

「コンカレントリード」と「セカンドリード」の概要
「コンカレントリード」と「セカンドリード」の概要

新バージョンでは、新たに結核などの感染症にみられる「多発粒状影」「空洞影」を検出する機能を追加した。また、医師が単独で読影した後にAIの結果を確認する従来の「セカンドリード」に加え、医師の読影と同時にAI解析結果を参照できる「コンカレントリード」の機能を搭載した。

医師の読影スタイルや施設のニーズに応じてAIの表示内容や機能を調整できるカスタマイズ機能も追加した。「対象所見選択機能」「確信度・所見名表示機能のオンオフ」「読影方法の選択」を利用できる。

「対象所見選択機能」は、「6所見表示モデル」と、「結節影」のみを出力する「結節影表示モデル」を施設ごとに選択できる。「確信度・所見名表示機能のオンオフ」では、AIが判定した確信度・所見名を表示するか、検出枠のみのシンプルな画面にするかを施設ごとに切り替えられる。

「読影方法の選択」では、コンカレントリードかセカンドリードかを施設ごとに設定が可能。このほか、拾い上げを重視する「感度優先モード」と、誤検出を抑える「特異度優先モード」を施設ごとに選択できる。

エルピクセルによると、胸部X線検査では、限られた時間内で大量の画像を正確に読影する必要があり、時間短縮と質の担保の両立が求められているという。また、実際の診療や健診の胸部X線画像には、単一の病変だけでなく、複数の異なる疾患に起因する画像所見が混在しているケースが少なくないとしている。

同社は、これらの課題に対し、読影診断における医師の物理的・心理的負担の軽減を図るため、新版の開発を進めたとしている。