東京女子医大病院、アルプスアルパインの非接触入力パネルを術中ナビ操作で導入
掲載日:

「AirInputパネル」を使った術中ナビゲーション操作の様子
アルプスアルパインは3月7日、東京女子医科大学病院(東京・新宿)の呼吸器外科が、非接触入力パネル「AirInput(エアーインプット)パネル」を、術中ナビゲーション操作インターフェースで正式採用し、運用を開始したと発表した。
「AirInputパネル」は、高感度静電容量検出を活用し、パネル手前の近接空間で入力が行えるパネル。空中の指位置を領域で検知できるため、モニターやキーボードなどに触れることなく直観的なタッチレス操作が行える。
東京女子医科大学病院呼吸器外科の内視鏡手術では、肺の気管支、肺血管の分岐は多様で個人差があり、肺区域切除では脈管分岐を3次元で把握することで手術時間の短縮や血管損傷の回避が重要であることから、術前CT(コンピューター断層撮影)画像を3Dに再構築した、3D画像解析モデルを使用。しかし、システムの操作では術者が手袋を取り外し、手洗いが必要となることから、操作を行うスタッフの人員確保が課題となっていた。
東京女子医科大学病院呼吸器外科では、その解決策で、内視鏡手術で使用する3D画像解析モデルの術中ナビゲーション操作のインターフェースで「AirInputパネル」の実証実験を2024年6月から実施。パネルで術者自ら操作が可能となったことを評価し、実証実験の終了後、正式運用を決めた。
アルプスアルパインでは、「AirInputパネル」を衛生上の課題がある現場を中心に、病院や飲食業界に向け販売する。今後は技術の向上を図ると同時に、医療現場での活用を拡大する。