関西医大総合医療センター、MeDiCUのICU退室判断支援AIを正式導入
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救急・集中治療のデータベースを提供するMeDiCU(メディキュー、大阪市)は4月15日、関西医科大学総合医療センター(大阪・守口市)が、AI(人工知能)でICU患者の退室判断を支援する「MeDiCU-AI退室・転棟支援プログラム」を4月から正式導入すると発表した。

「退室・転棟支援プログラム」は、過去の統計情報を基に、ICU退室後48時間以内に容体が急変して再入室となる確率が高い患者を算出するAI製品。医師の経験に依存しがちなICUでの治療継続や退室の早期判断を支援できるため、再入室や滞在長期化の抑制につながるという。
同社では、医師の書類作成効率化サービス「MeDiCU-AI症状詳記作成支援プログラム」の提供も合わせて始める。

「症状詳記作成支援プログラム」は、生体情報や電子カルテのデータをAIが解析し、診療報酬請求に必要な症状詳記のドラフトを自動生成する。実証導入時では、作成時間が従来の約40分から約9分と、約4分の1に短縮できたとしており、医師の負担軽減や診療報酬の請求漏れ防止の効果が見込めるとしている。
関西医科大学とメディキューは2024年から、多施設での生体情報を活用した急変イベント予測モデルの作成と有用性の研究を進めてきた。研究には、全国39の大学病院や市中中核病院のICUが参加し、約20万症例の生体情報や血液検査、薬剤情報などを収集した「OneICU(ワンアイシーユー)データベース」を構築した。
一方で、メディキューは、データベースを活用し、救命救急センター・ICU入室患者の一般病棟への転棟判断を支援するAIを開発。2025年8月から「退室・転棟支援プログラム」として関西医科大学総合医療センターを実証導入した。その後、臨床現場で医師の判断を補助する安全性や精度を確認できたことから、同センターでは2026年4月の正式導入を決めた。
メディキューでは、関西医科大学総合医療センターが「退室・転棟支援プログラム」と「症状詳記作成支援プログラム」を活用することで、高度な医療サービスの提供と医療従事者の負担軽減につながるとしている。