メドコム、病院向け自動文書作成「AI議事録」開始 患者説明や院内会議を自動文字起こし・要約

医療用スマートフォン開発のメドコム(東京・江東区)は5月29日、患者説明や院内カンファレンスなどの録音を自動で文字起こしし、生成AI(人工知能)が要約する医療機関向け文書作成サービス「メドコムAI議事録」の販売を6月1日から開始すると発表した。スマートフォン1台で録音から要約までを行え、QRコードで電子カルテに出力できる。月額利用料は、利用規模やプランに応じて設定する。

自動文書作成サービスの流れ
自動文書作成サービスの流れ

「メドコムAI議事録」は、メドコムの医療機関専用スマートフォン利用者向けサービスで、録音、文字起こし、生成AIによる要約、QRコード経由での電子カルテ出力を主な機能として備える。

医療機関ごとに論理的に分離したデータ領域を割り当てる「テナント分離方式」を採用しており、全てのデータを国内で処理・保管することで安全性を確保する。録音はAIの機械学習にも利用しない。通信は、インターネットを経由せず、医療機関の閉域ネットワークで行う。

同社では、インフォームドコンセント(十分な説明と同意)時の患者説明と、院内カンファレンスや多職種会議での利用を想定。患者説明では、説明内容の記録精度を高めながら、医師の事後入力作業を削減できるという。また、会議では、終了後すぐに要約結果を共有でき、手書きや転記によるミスの防止や事務負担の軽減が図れるとしている。

複数の病院で行った先行実証では、スマートフォンで録音できる操作性や、QRコードで電子カルテに貼り付けられる実運用のしやすさ、患者情報を扱う上でのセキュリティー面が評価されたという。

医療現場では慢性的な人手不足や業務の複雑化が課題となっており、診療やケアに集中できる体制づくりが求められている。メドコムでは、厚生労働省の医療分野の業務効率化と職場環境改善支援事業を踏まえた医療DX(デジタルトランスフォーメーション)を後押しするサービスとして展開する。