JaDHA、初のイベント「デジタルヘルスリテラシーシンポジウム」開催

パネルディスカッションではデジタルヘルスの普及について議論が交わされた。

日本デジタルヘルス・アライアンス(JaDHA)は1月27日、初のシンポジウム「JaDHA Innovation Forum ~産官学で語るデジタルヘルスリテラシーの未来~」を、ビジョンセンター東京京橋(東京・中央区)とオンラインで開催した。当日は現地とオンラインを合わせてヘルスケア企業やスタートアップなどの200名程が参加。多数の質問や感想が寄せられるなど盛り上がりを見せた。

「JaDHA」は、デジタルヘルスの研究と政策提言を行う研究会。日本のデジタルヘルス産業の活性化することで国民の健康増進と産業発展を目指し活動する。ICT(情報通信技術)企業、ベンチャー企業、医薬品・医療機器メーカーなど80社以上が会員として業界の垣根を越えて参加する。

シンポジウムは、JaDHAの活動の紹介やデジタルヘルスリテラシーの啓発を目的に、基調講演とパネルディスカッションなどで構成し行った。

岩﨑聡・JaDHA副会長

開会のあいさつでは、岩﨑聡・JaDHA副会長が、デジタル化の進展に伴う環境整備の必要性とJaDHAの取り組みについて説明した。

福田洋・順天堂大学大学院医学研究科特任教授

基調講演は、福田洋・順天堂大学大学院医学研究科特任教授が「人の心を動かすデジタルヘルスリテラシー」と題して登壇。自身の診療経験や産業医としての経験から、人の行動変容を促す健康情報の伝達について事例を挙げながら、働き盛り世代のデジタルヘルスリテラシーの重要性と社会的関心の高まりを説明した。

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションには、福田特任教授に加え、橋本泰輔・経済産業省ヘルスケア産業課長、上野太郎・サスメド社長、湊和修・テックドクター代表取締役CEO、鹿妻洋之・PHRサービス事業協会戦略アドバイザーが出席。デジタルリテラシーの普及がもたらす医療や生活者の暮らしへの影響や、普及に向けた課題や障壁について、産官学でそれぞれの立場からの意見が交わされた。

JaDHAでは今後もシンポジウムやイベントなどを定期的に開催していく考え。また、年度末にはJaDHAの取り組みについてのレポーティング公開も予定している。