富士フイルムメディカル、対策型がん検診クラウド読影システム発売 胃・肺がん検診画像を一元管理

富士フイルムメディカル(東京・品川区)は11月4日、自治体のがん検診の二次読影支援クラウドシステム「SYNAPSE PCS(シナプスピーシーエス)」を発売したと発表した。胃内視鏡検診と胸部X線による肺がん検診に対応しており、自治体や医療機関、医師会をクラウドでつなぎ、検診画像や問診情報、判定結果を一元管理する。

医療機関、医師会などの二次読影機関、自治体をクラウドでつなぐ「SYNAPSE PCS」の運用イメージ
医療機関、医師会などの二次読影機関、自治体をクラウドでつなぐ「SYNAPSE PCS」の運用イメージ

市区町村が住民向けに実施するがん検診「対策型がん検診」の二次読影を対象にしたシステム。検診を実施する医療機関が画像や一次読影レポート、問診情報を登録し、医師会などの機関が二次読影を担う仕組み。

医療機関は二次読影の結果を確認して最終判定を登録し、受診者や自治体に提供する結果を出力する。関係機関が場所や時間を問わず情報を共有でき、検診種別ごとに分かれがちな業務を標準化できるという。

読影ビューワーには同社の「SYNAPSE SAI viewer(シナプスサイビューワ)」を標準採用した。ビューワーは、読影医の業務に合わせたカスタマイズが可能で、読影レポート画面とも連携する。

また、クラウド上のデータから検診の実施状況をリアルタイムで把握し、過去の検査結果や精密検査結果、当年度の受診状況を一覧で出力できる。そのため、自治体は保有する受診対象者情報と照合し、対象者の状況に応じた勧奨に活用できる。勧奨後の受診状況も確認が可能で、施策の効果検証や改善が図れる。

富士フイルムメディカルによると、自治体のがん検診では、画像の確認・判定を担う医師の不足や、検診種別ごとに異なるシステムの運用が課題となっているという。同社では、新システムで胃がん・肺がん検診の情報を同じクラウド基盤にまとめ、医療機関や自治体の業務負担の軽減につなげる。

今後は対応する検診の種類を増やすとともに、AI(人工知能)技術や画像診断機器、医療ITシステムとの連携を強化する考え。