フォーカスシステムズ、大阪ベイクリニックがAI歩行分析ツールで保険診療を開始

フォーカスシステムズは8月26日、森ノ宮医療大学(大阪市)と共同開発したAI(人工知能)歩行分析ツール「WalkCare(ウォークケア)」が、森ノ宮医療大学付属の大阪ベイクリニック(同)で保険診療での運用を開始したと発表した。

「WalkCare」は、スマートフォンと小型センサーを使って短時間で歩行状態を計測し、歩行速度や歩行の滑らかさ、歩行リズムなどをAIで定量的に評価するシステム。一般医療機器(クラスI)として医薬品医療機器総合機構(PMDA)に届け出ている。大阪ベイクリニックでは、医科診療報酬点数表「D250 平衡機能検査」の「5 動作分析検査」で活用している。

フォーカスシステムズによると、高齢化に伴い、フレイルや変形性膝(しつ)関節症など、歩行機能の低下による健康課題が増えており、変形性膝関節症は、自覚症状のある患者が国内に約1000万人、潜在的な患者を含めると約3000万人と推計されているという。

一方で、従来の歩行評価は目視による観察や簡易的な検査に依存することが多く、客観的、定量的な評価が難しいという課題があったとしている。同社はこうした健康課題に対応するため、AI歩行分析ツールを開発したという。

今後は「WalkCare」をメディカルAI事業の主力製品の一つに位置付け、医療機関や介護施設、自治体への展開を進める。共同研究を通じたエビデンスの蓄積にも取り組む。

同社は森ノ宮医療大学インクルーシブ医科学研究所(大阪市)と、変形性膝関節症患者を対象に、末梢神経ラジオ波焼灼療法「Coolief(クーリーフ)」後の歩行機能回復の可視化と、遠隔リハビリテーション支援システムの構築も進めている。「Coolief」は、変形性膝関節症などによる慢性的な膝の痛みを切開せずに和らげる治療法。