リコージャパン、医療DX支援の製品・サービス拡充 オンライン資格確認・電子カルテ対応を強化

リコージャパン(東京・港区)は6月30日、医療機関や介護事業者向けの製品・サービスのラインアップを拡充すると発表した。オンライン資格確認や電子カルテなどに関連する製品・サービスをワンストップで提供する体制を強化する。

医療分野では、厚生労働省が「全国医療情報プラットフォーム構想」や「令和ビジョン2030」を掲げ、オンライン資格確認などのシステム拡充、電子処方箋、電子カルテ標準化などを進めている。一方で、医療現場は、専任IT人材の不足やセキュリティー対応の高度化が課題になっている。

リコージャパンは、こうした課題を背景に医療現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するサービスを拡充することにした。

リコージャパンが手掛ける医療機関・介護事業者のDX支援製品・サービスのラインアップ
リコージャパンが手掛ける医療機関・介護事業者のDX支援製品・サービスのラインアップ

具体的には、グループ会社でスキャナーなどを手掛けるPFU(石川・かほく市)が提供する顔認証付きカードリーダー「Caora(カオラ)」の後継機種「Caora2」の販売・保守サポートを2026年10月から始める。

「Caora」は、病院、医科診療所、歯科診療所、薬局で5万5000台を超える納品実績を持つ。後継モデルの「Caora2」は、「利用者が迷わず操作できる認証体験」をコンセプトに、分かりやすさや設置しやすさを高めた。

同社は、厚生労働省がオンライン資格確認システムの運用を開始した2021年から、専用端末の設置・保守を提供してきた。今回のラインアップ拡充で、オンライン資格確認に必要な端末、導入、保守を一体で提供する体制を強化する。そのほか、産業向けコンピューター会社のリコーPFUコンピューティング(神奈川・海老名市)が開発した専用端末も販売する。

電子カルテ関連では、電子カルテシステムや部門システムを担うパートナー企業と協業し、「リコーヘルスケアITインフラサービス」をラインアップに加えた。

サービスは、電子カルテシステムの導入時に必要なITインフラ構築や保守、医療情報システムの安全管理ガイドラインへの対応を含め、機器の選定から設置、運用までをワンストップで提供する。新規開業や電子カルテ入れ替え時の環境整備を支援することで、電子カルテの普及や標準型電子カルテの展開を後押しする。

そのほか、生成AI(人工知能)サービス「リコー オンプレLLMスターターキット」を活用した業務負荷の低減や、病院業務を可視化するICT(情報通信技術)ツールの選定、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による院内業務改善などの知見も活用。全国で約100万事業所の顧客基盤で培ったノウハウも生かし、医療機関のDXを支援するサービスを展開する。