長浜赤十字病院、ウィーメックスの遠隔医療システムで周産期病診連携 滋賀県で初

長浜赤十字病院が使用する「Teladoc HEALTH TV Pro 300」

ウィーメックス(東京・渋谷区)は6月19日、長浜赤十字病院(滋賀・長浜市)が、リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH TV Pro(テラドック・ヘルス・ティーブイ・プロ)300」を活用した周産期医療の病診連携を本格運用したと発表した。橋場レディスクリニック(滋賀・長浜市)、イーリスウィメンズクリニック アリス(滋賀・彦根市)と連携する。滋賀県内で「Teladoc HEALTH」が活用されるのは初という。

「Teladoc HEALTH TV Pro 300」は、最大70倍ズームの高精度カメラを備え、ナイトビジョンにも対応する。遠隔地の専門医がカメラを操作できるため、現場の撮影担当者を別途置かずに、新生児の皮膚色や呼吸状態、処置の様子を確認できる。電話やスマートフォンのビデオ通話に比べ、専門医が確認できる視覚情報を増やせる。

本体重量は約3.5kgで、院内で持ち運んで利用が可能。新生児仮死への蘇生支援に加え、先天奇形、呼吸窮迫症状、心雑音、チアノーゼなど、周産期の緊急場面でのコンサルテーションにも活用できる。

今回の取り組みでは、産科クリニックで新生児仮死などの緊急対応が必要になった際に、クリニックのスタッフが「Teladoc HEALTH TV Pro 300」のデバイスを起動し、長浜赤十字病院の待機当番医や専門医に接続する。専門医は遠隔地から新生児の状態や処置の様子をリアルタイムで確認し、現場スタッフに助言する。

滋賀県内の湖東・湖北エリアは、産科医の確保が課題となっている地域という。長浜赤十字病院と連携先クリニックの1つであるイーリスウィメンズクリニック アリスまでは約18kmあり、救急車で約30分かかる。搬送時間の短縮には限界があるため、今回、ウィーメックスの遠隔医療システムを導入し、専門医が支援できる体制を整えた。

遠隔医療システムによる周産期医療の病診連携は、「医療施設等設備整備費補助金」に基づく滋賀県の補助を受けて実施する。支援を受けるクリニックには、導入・運営費用として総額約570万円の補助金が支給される。

長浜赤十字病院は、出張型の新生児蘇生法講習会(NCPR)など対面での支援も続けながら、遠隔支援との相乗効果を見込む。将来的には湖東・湖北医療圏にとどまらず、滋賀県全体の周産期遠隔支援ネットワークの拡充も視野に入れている。