阪大病院、ユビーの生成AIで治験・臨床研究業務を効率化 文書作成や患者抽出で実証
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Ubie(ユビー、東京・中央区)は4月22日、大阪大学医学部附属病院(大阪・吹田市)が、医療機関向けAI(人工知能)サービス「ユビー生成AI」を活用し、治験・臨床研究の業務効率化の実証を開始したと発表した。日本医療研究開発機構(AMED)の「医療技術実用化総合促進事業」の一環で、治験文書作成やデータ整理・分析、研究参加者のリクルート支援に向けた技術検証を進める。
「ユビー生成AI」は、文章生成や検索、音声認識など複数のAI機能を医療現場で活用できるサービス。阪大病院の未来医療開発部では、電子カルテなどの基幹システムとは独立した安全な環境で2025年8月からサービスを導入し、治験・臨床研究業務で活用を進めてきた。
実証では、治験関連文書の作成・確認支援で、英語の治験実施計画書(プロトコル)などの翻訳や要約、同意説明文書との整合性確認、議事録作成、重篤な有害事象報告書の日本語校正などに活用する。でき上がったプロトコルから同意説明文書を作成する支援では、約60分かかっていた作業を約15分に短縮できたという。
治験データなどの整理・分析支援では、レジストリ研究で散在するデータから疑義照会事項の自動生成や、退院サマリーなどの自由記載テキストから必要情報を抽出して構造化データとして活用する検証を実施。非構造化テキストと構造化データの矛盾確認では、約75分かかっていた作業が約1分30秒で完了したとしている。
研究参加者のリクルート支援では、治験の選択・除外基準からデータスクリーニング用のプロンプトを作成し、候補患者の抽出を効率化するワークフローを確かめた。サンプルデータの検証では一定の正確性を確認した。
両者は今後、実証で得たプロンプトやワークフローを簡易手順書やテンプレートとしてパッケージ化する。ユビーは、ほかの医療機関や研究機関でも安全に導入しやすい生成AIとしてパッケージを提供する。