千葉大、5週間デジタル認知行動療法アプリ「IIIP MED」の有効性と安全性を確認
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千葉大学は9月11日、千葉大学病院(千葉市)、秋田大学、東京医科大学と、千葉大が開発した5週間デジタル認知行動療法アプリ「IIIP MED(スリーピーメド)」の有効性と安全性を確認する研究を実施し、不眠症状が短期間で改善し、アプリ使用群では副作用が見られなかったと発表した。
「IIIP MED」は、千葉大学が2015年から試作に着手し、医療機器として開発した不眠症の治療アプリ。従来の認知行動療法プログラムの内容に加え、ポジティブ心理学で使われる「3つの良いこと」のエクササイズを活用して不眠を改善する。地理的・時間的な制約はなく、5週間で治療を完結できるという。
今回の研究では、睡眠薬「ゾルピデム」(1日5mg)と有効性、安全性を直接比較するため、2023年9月から2025年2月にかけて、不眠症患者24人を対象に治験を行った。その結果、アプリ使用群の入眠時間は平均約20分短縮し、ゾルピデム服用群と同等の効果が示された。
治療終了から5週間後の追跡調査では、ゾルピデム服用群は症状のぶり返しがあったが、アプリ使用群は入眠時間がさらに短縮し、効果の持続性を確認した。「睡眠に対する誤った思い込み」の大幅な改善も認められたという。副作用は、ゾルピデム服用群で日中の眠気が1件報告されたが、アプリ使用群ではゼロだった。
千葉大によると、「認知行動療法」とは、認知に働きかけて症状の改善を図る、薬を使わない精神療法で、日本では2026年6月から保険適用となった。しかし、専門家不足や頻繁にクリニックに通う必要があるなどの課題から普及が進んでいないという。
同大は今後、薬事承認・保険適用といったアプリの社会実装に向けて、より大規模な検証を進めるとしている。