順天堂大、ケアネットと臨床支援AIエージェント開発 共同研究講座を開設
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順天堂大学は9月7日、医療・医薬分野の専門サービスを手掛けるケアネット(東京・千代田区)と、AI(人工知能)エージェントを活用した臨床支援の仕組みを開発する共同研究を開始したと発表した。院内データを活用する臨床支援AIエージェントの開発などに取り組む。
高齢化に伴う患者背景の多様化や多剤併用の広がりにより、医療従事者が診療時に確認、判断する情報は複雑化している。一方、電子カルテや診療ガイドライン、薬剤情報、医学論文などは複数のシステムや情報源に分散しており、必要な情報を迅速に取得、活用することが課題になっている。
共同研究では、院内データを集約、整理し、患者の治療歴や検査値、併存疾患などに応じた薬剤情報、診療ガイドライン、医学論文を提示する「臨床支援AIエージェント」の開発に着手する。個人情報や研究倫理に配慮した環境で、医師の情報収集や臨床意思決定を支援する仕組みを検討する。
また、順天堂大内の医師同士のつながりや、診療科、医局、学会、関連施設などの枠を超えた連携を促す医療従事者向けコミュニティープラットホームを構築する。臨床や教育、研究などの現場で生まれる知識や経験を蓄積、共有し、継続的に活用できる「臨床知・集合知の共有基盤」を目指す。
さらに、順天堂大が持つ臨床データや臨床知と、ケアネットの医師ネットワーク、医療情報基盤、AI開発の知見を組み合わせ、臨床支援AIエージェントの有用性や安全性、実証可能性を検証する。
順天堂大は、共同研究に伴い、大学院医学研究科AIインキュベーションファームに「次世代医療AI・臨床知共創講座」を7月1日付で開設した。研究期間は2031年6月までの5年間。AIエージェントの実用化後は、全国の医療現場への展開を見据える。