インテリジェントフォース、シフト作成AI提供開始 医師・看護師の勤務表作成を支援

AI(人工知能)ソリューション事業などのインテリジェントフォース(東京・港区)は9月2日、AIと数理最適化技術を活用した人員配置や勤務計画作成の支援サービス「AISプラットフォーム(人工知能スケジューラープラットフォーム)」の提供を開始したと発表した。医療分野では、医師や看護師、医療スタッフのシフト作成での利用を見込む。

「AISプラットフォーム」提供までの流れ
「AISプラットフォーム」提供までの流れ

「AISプラットフォーム」は、必要人員や保有資格、労働時間、休暇、勤務間隔など、複数の条件を踏まえた勤務計画案の作成を支援するサービス。導入先の業務ルールや制約条件を整理し、AIと数理最適化技術を使って条件を満たすスケジュール案を作成する。

医療機関では、職種や保有資格、勤務時間、必要な人員数などを考慮した医師や看護師、医療スタッフのシフト作成に活用できる。複雑な条件を踏まえながら勤務計画を作成する担当者の負担を軽減し、業務の属人化や引き継ぎの難しさの解消につなげる。

サービスは、導入先ごとに対象業務や運用方法、制約条件、評価基準を整理し、業務に適した最適化ロジックを個別に設計する。既存の人事、勤怠、業務システムとの連携にも対応する。簡易的なアルゴリズムを構築して対象業務への適用可能性や改善効果を確かめた上で、本格導入に向けた設計と構築を行う。

また、全てのスケジュール作成業務を一律に自動化するのではなく、AIによる処理に適した業務と、人による判断を残す業務を整理する。両者を組み合わせることで、作業時間の削減に加え、現場で継続的に利用できる仕組みを構築する。

「AISプラットフォーム」は、インテリジェントフォースのグループ会社のR&Dが全日本空輸(ANA)と約4年間にわたって進めた、運航乗務員のスケジュール自動作成システム「AI Scheduler(AIS)」の共同開発で得た知見を基盤に開発した。共同開発で蓄積したAIと数理最適化の技術や開発ノウハウから、特定企業の業務情報や制約条件に依存しない要素を抽出して設計した。

サービスはANA向けシステムを他社に提供するものではなく、ANA固有の情報やデータ、業務知識、制約条件、設計情報は、他社向けサービスと分離して管理する。導入時には、各社の業務情報や制約条件、判断基準を新たに整理し、個別にシステムを構築する。

今後は医療をはじめ、鉄道、バス、物流、製造、小売り、サービスなど、複雑な人員配置や勤務計画が必要な業界への展開も進める。