東日本メディコム、訪問診療の記録アプリ提供 AIがカルテ下書きを作成

医療情報システムを手掛ける東日本メディコム(埼玉・行田市)は11月5日、訪問診療の記録を支援するiPhone・iPad向けアプリ「MC-Drive GO(エムシー・ドライブ・ゴー)」の提供を4日から開始したと発表した。訪問先で患者との会話や診療に必要な情報を音声・画像で記録し、帰院後にAI(人工知能)がカルテの下書きを作成する。

カルテの下書きを作成するAIサービス「MC-Drive for Clinic(エムシー・ドライブ・フォー・クリニック)」の拡張機能として提供する。患者宅や介護施設など通信環境が不安定な場所でも、インターネットに接続せずに録音・撮影が可能。記録した音声・画像は、サービスに転送するまで端末内に保存する。

「MC-Drive GO」での記録からカルテの下書き作成、電子カルテへの取り込みまでの流れ
「MC-Drive GO」での記録からカルテの下書き作成、電子カルテへの取り込みまでの流れ

帰院後に、アプリで2次元コードを読み取り「MC-Drive for Clinic」と連携して、録音データをまとめて取り込む。AIが書き起こし・要約を行い、患者ごとにカルテの下書きを作成する。電子カルテ画面の患者IDや氏名を確認しながら転記でき、患者の取り違い防止にも役立てられる。

患者の状態や書類を撮影した画像も、電子カルテにまとめて転送が可能。画像転送ではケーブル接続やクラウドサービスを使わずに、スマートフォンとPC間でデータを受け渡す。転送後の書き起こし・要約などのAI処理は国内で行う。

外国人患者との会話を支援するリアルタイム翻訳にも対応する。会話内容はSOAP(主観、客観、評価、計画)形式に整理し、カルテに転送する。連携や翻訳にはアップルのスマートフォン用OS(基本ソフト)「iOS26」以降の機能を利用する。

「MC-Drive for Clinic」との連携時の料金は月額5000円から(税別)。訪問診療に加え、待合室での事前問診や、看護師が聞き取った内容を医師に共有する業務での活用も見込む。今後は紹介状や報告書の文書データを読み取り、カルテ記載と連携する機能も搭載する計画。