MENTRA、精神科向けAIに予診のウェブ問診・電話の振り分け機能 担当者も自動割り当て

医療AI(人工知能)開発のMENTRA(メントラ、東京・港区)は10月31日、精神科・心療内科向け医療AIサービス「MENTRA(メントラ)」で、初診前予診のウェブ問診と電話の振り分け機能の提供を開始したと発表した。精神保健福祉士(PSW)の担当割り当ても自動化し、初診受付の業務負担軽減を図る。

病院ごとの設問で予診の方法を振り分ける新機能の概要
病院ごとの設問で予診の方法を振り分ける新機能の概要

新機能では、初診の患者がウェブ問診に進む前に、病院が設定した設問に回答する。その後、詳しい聞き取りが必要な回答があればPSWへの電話を案内し、該当しなければウェブ問診に進む仕組み。振り分けは設問と回答の組み合わせで決まる。AIによる判断は行わない。

ウェブ問診の回答を受け付けると、病院が設定した比率に従って担当のPSWを自動で割り当て、本人にメールで通知する。休みの担当者は割り当ての対象から外す。初診日はPSWが電話で調整する。

職員の画面には、自分が担当する未対応の件数を表示する。対応後に「対応完了」を押すと、ほかのPSWと状況を共有できる。電話を案内した患者も氏名と連絡先が対応待ちの一覧に残り、電話を受けた職員が対応を引き継げる。

担当する患者の対応状況を共有する職員向け画面(画面内は架空のデータ)
担当する患者の対応状況を共有する職員向け画面(画面内は架空のデータ)

「MENTRA」のウェブ問診は、病院のホームページのリンクや院内のQRコードからスマートフォンで利用できる。専用アプリは不要で、相談内容や睡眠、食欲、生活状況、受診歴などを入力する。インターネットを利用しない患者は、従来通り電話で申し込める。

問診への回答はAIが要約し、生活歴・家族歴や診察時に確認したい点、留意点をまとめたサマリーを作成する。電子カルテに貼り付ける文章もコピーできる。サマリーは診察の参考情報として使用し、診断は医師が行う。

ウェブ問診への回答から診察前のサマリーを作成する流れ(画面内は架空のデータ)
ウェブ問診への回答から診察前のサマリーを作成する流れ(画面内は架空のデータ)

今回の機能は、精神科病院から寄せられた、電話を介さずにウェブ問診で初診の申し込みを受けたいという要望を受けて開発した。設問や電話を案内する条件、担当者の割当比率は、導入先の運用に合わせて設定する。既存の電子カルテと併用が可能で、精神科病院やメンタルクリニックを対象に無料の導入相談も受け付ける。

メントラによると、精神科の初診では、入院の希望や他院での治療状況、身体疾患などを受診前に確認するため、PSWによる電話の聞き取りが多いという。電話対応に時間を取られるほか、折り返す担当者が決まらず、対応が遅れることも課題となっていた。同社ではウェブ問診を活用することで課題解決につなげる。