harmo、AI-OCRで紙のお薬手帳の薬剤情報を電子カルテに直接転送する新機能

シミックホールディングス(HD)傘下で、医療向けソリューション開発のharmo(ハルモ、東京・港区)は8月18日、電子カルテへの薬剤情報転送機能「ダイレクト・オフライン転送」にAI-OCR(人工知能を使った光学式文字認識)を実装し、紙のお薬手帳の薬剤情報を電子カルテや持参薬鑑別システムなどに転送する機能の提供を開始したと発表した。

新機能は、病院内の複合機やスキャナーで紙のお薬手帳を読み取り、AI-OCRで様式の異なる調剤ラベルを解析後、読み取った情報を薬剤辞書と照合し、薬剤名や規格、用法・用量、調剤日などをテキスト化する。認識結果はスキャン画像と連動して表示し、医療従事者が原本画像と比較して内容を確認・修正する仕組み。

紙のお薬手帳からharmoシステムを介した電子カルテへの連携(スキャン取り込み部分が新機能)
紙のお薬手帳からharmoシステムを介した電子カルテへの連携(スキャン取り込み部分が新機能)

「ダイレクト・オフライン転送」は、電子カルテをインターネットに接続せずに、お薬手帳の薬剤情報を電子カルテなどへ転送する機能。2025年10月に提供を開始した。これまでは電子版お薬手帳の薬剤情報を対象としており、紙のお薬手帳では、薬剤師が調剤ラベルを確認しながら薬剤名や規格、用法・用量、調剤日などを手入力する必要があった。

仕様条件を満たしていれば、スキャンには院内の既存の複合機・スキャナーの利用が可能で、市販のバーコードリーダーを使用し、電子カルテを閲覧するPCに接続するだけで転送できる。転送は電子カルテを閲覧するPCがインターネットに接続されていない環境でも行える。

システムは利用者ごとのログイン認証を備えており、どの利用者がいつどの薬剤情報を確認・確定し、転送用の二次元バーコードを表示したかの操作履歴を、暗号化して保持できるようにした。

同社は、新機能を通じて、持参薬確認業務の「入力」「確認」「転記」の手間とヒューマンエラーのリスクを、紙のお薬手帳を含めて大幅に削減する狙い。加えて、類似薬剤名や薬剤の規格量の誤入力、用量・日数の入力漏れといった転記ミス、転記作業の心理的負担の大幅な低減にもつなげる