川崎重工、藤田医科大とロボット連携で検体を自動配送し検査機器に自動投入する実証に成功
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「FORRO(フォーロ)」から検体を受け取る「Nyokkey(ニョッキー)」
川崎重工業は8月21日、藤田医科大学と、藤田医科大学岡崎医療センター(愛知・岡崎市)で、川崎重工の屋内配送ロボット「FORRO(フォーロ)」と、アーム付き自律走行ロボット「Nyokkey(ニョッキー)」を連携し、臨床検体を配送し臨床検査機器に自動投入する実証実験に成功したと発表した。

実証実験では、「FORRO」が病棟から検査室まで検体の自動配送を行い、「Nyokkey」が「FORRO」の荷室から臨床検体を取り出し、臨床検査機器に自動投入する一連の動作を検証した。

加えて、屋内外位置情報ソリューション「mapxus Driven by Kawasaki(マプサス・ドリブン・バイ・カワサキ)」を利用し、検体の配送や検査業務に携わる看護師や臨床検査技師の移動距離などを計測。ロボットの導入効果を定量的に評価し、業務負担軽減にどの程度つながるかを検証した。

川崎重と藤田医科大では、日本は医療分野で高齢化に伴う患者数増加と労働人口減少による医療従事者の確保が課題になっているとしており、今まで自動化がされていなかった医療現場の業務をロボットに代替させることで、医療従事者の負担軽減と業務効率化を図ることを目的に実証実験を実施した。
両者は今後、今回の実証実験を踏まえ、医療現場の労働力不足解消や医療従事者の負担を軽減する新たなロボット搬送ソリューション開発につなげる。