大原記念財団、AWSジャパンと医療DXで連携協定 生成AI活用やAI人材育成を推進

大原記念財団(福島・福島市)は3月25日、アマゾン・ウェブ・サービス・ジャパン(AWSジャパン)と、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)で包括連携協定を締結したと発表した。クラウド技術を活用しスマートホスピタルを進め、医療の質向上、業務効率化、患者利便性の向上を目指す。院内でAWSに精通したAIクラウド人材も育成する。

連携では、生成AIを活用した医療業務の効率化、診療情報のクラウド基盤の整備とサイバーセキュリティー対策強化に取り組む。生成AIの活用では、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)と生成AIを組み合わせた退院サマリーの自動作成を4月から本番稼働を始める。また、看護サマリーなどの自動作成による看護業務の効率化、病床管理の最適化、DPC(診断群分類)に応じた入院期間自動表記、KPI日次集計の自動化に着手する。

診療情報のクラウド基盤整備は、電子カルテのクラウド化を進める。財団が運営する医療施設間の情報共有用クラウド基盤も導入する。セキュリティー対策では、医療情報のセキュリティー対策を強化する。また、AWSに精通したAIクラウド人材を育成し、医療DXを推進する院内人材のスキルアップを継続的に行っていく。

大原記念財団は、1892年に開院した大原綜合病院を運営するなど、福島市を中心とする福島県北部地域の医療圏で地域医療の中核を担ってきた。急性期・回復期・精神科・在宅・予防の機能を持ち、年間で約4500件の手術、3300件以上の救急車受け入れ、延べ約16万人の入院患者に医療サービスを提供している。

財団では、医療従事者の成り手不足が予測される2040年を見据え、医療従事者が本来の業務に専念できる環境づくりを最重要課題と位置づけ、生成AIの実証に着手。AWSジャパンの技術支援を受けて実施した、生成AIを活用した退院サマリー自動作成の初期検証では、従来比50%以上の業務効率化を確認した。財団では、この取り組みを加速するため、今回、AWSジャパンとの包括連携協定を締結した。