NTT、治験・臨床試験支援をグループ連携サービスに再編、2030年度に100億円ビジネスへ
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NTTは5月30日、治験と臨床試験支援サービスで新たなグループ連携体制を構築したと発表した。

NTTグループの各社が連携し、ICT(情報通信技術)の先進技術を使って、治験参加者募集から治験データ連携・管理、オンライン診療支援、医療機関支援までを手掛ける治験・臨床試験サービスを提供する。

NTTでは、グループ会社がこれまで治験・臨床試験分野のサービスを個別で提供してきた。今回、サービスを集約し、グループ各社が連携して、治験・臨床試験の内容に応じた支援サービスの提供体制に切り替える。
同時に、ICTを活用した、治験参加者が自宅や自宅近くの医療機関から参加できるDCT(分散型臨床試験)も推進する。DCTを普及させることで日本で国際共同治験の参加率向上、ドラッグラグ・ロスの緩和や解消につなげる。
その施策で、セキュアで短期間で導入可能な治験情報プラットホームのクラウド化を進め、複数医療機関間のデータ連携やリアルワールドデータ(RWD)サービスとの連携を強化。共同利用を拡大する。
また、RWDを活用し、患者の同意を得て、レセプト(診療報酬明細書)や電子カルテ、健診など多様なソースから収集されたデータを活用し、治験参加者の募集を効率化することで治験期間の長期化などの課題解決を図る。NTTでは、新たなサービスで、2030年度に治験・臨床試験ビジネスで100億円の事業規模を目指す。