ウィーメックス、クラウド薬歴共有で生成AIが服薬指導提案する新機能を開発

「生成AIによる服薬指導提案機能」の画面イメージ

ウィーメックス(東京・渋谷区)は9月26日、薬局業務支援の新機能「生成AIによる服薬指導提案機能」を開発したと発表した。同社のクラウド型薬歴共有サービス「Pharnes-LinkII(ファーネスリンクツー)」を導入済みの一部の提携薬局を対象に、今秋からテストマーケティングでモニター提供を開始する。

「生成AIによる服薬指導提案機能」は、「Pharnes-LinkⅡ」と連携し、薬剤師が服薬指導を行う時に、患者へ伝えるべき内容や注意点を自動で提案する機能。ウィーメックスがChat(チャット)GPTを利用できるマイクロソフトのAI(人工知能)基盤「Azure OpenAI Service(アジュール・オープンエーアイ・サービス)を活用した薬局向け業務支援システム「生成AI薬歴入力支援サービス」の技術を応用した。

患者の属性や提供診療情報(電子処方箋情報)、過去の薬歴、現病歴・合併症や既往歴、アレルギーなどの情報を元に、自動で服薬指導内容を薬剤師に提示する。複数のサジェスト内容から薬剤師が状況に合わせて選択が可能で、選択した内容を薬歴に反映することもできる。特にピックアップする服薬指導内容は、サマリに「今回のポイント」として表示する。

薬局店舗を担当する薬剤師や新卒~5年目の若手薬剤師は、慣れない薬剤の服薬指導が負担になりやすく、業務に時間がかかる傾向がある一方、処方内容が毎月同じ患者・内容を繰り返すことによるマンネリ化も課題になっているという。ウィーメックスでは、こうした現場の声を受け、AIが服薬指導で患者に伝えるべき内容や注意点を自動で提案する機能を開発した。

同社では運用方法などの検証を目的に、今回のモニター提供を実施。正式な全国展開はモニター薬局での検証結果を踏まえて判断する。