OZ、保険薬局向けオンライン服薬指導サービスの販売開始

医療システム開発のOZ(オズ、東京・新宿区)は7月10日、医療・薬科機器メーカーのタカゾノ(大阪・門真市)が、保険薬局向けオンライン服薬指導サービス「パッと薬 遠隔さん」の販売を開始したと発表した。

「パッと薬 遠隔さん」の運用イメージ
「パッと薬 遠隔さん」の運用イメージ

「パッと薬 遠隔さん」は、かかりつけ薬剤師が店舗に不在の場合でも、遠隔地からオンラインで服薬指導を行えるシステム。処方箋の原本を持参した患者に対し、担当薬剤師がほかの店舗などからオンラインで服薬指導を行う仕組みを導入することで実現した。厚生労働省の「オンライン服薬指導の実施要領」に準拠しており、制度にのっとった運用が可能。

レセプト(診療報酬明細書)コンピューターや電子薬歴システムなど既存の医療情報システムに変更を加えることなく導入が可能。送信された処方箋の画像は、一定期間後に自動削除するなど、個人情報保護も配慮した。オズでは、患者と薬剤師の満足度向上、薬局業務の平準化・効率化、突発的な事象への柔軟対応、薬局の生産性と収益の向上といった効果が見込めるとしている。また、地域医療支援に役立つという。

オズでは今後、「遠隔処方箋入力サービス」「遠隔服薬指導サービス」を、タカゾノの「調剤システム」「分包機」などと連携し、薬局の受付から調剤、服薬指導までを横断する統合的なソリューションとして提供していく考え。また、共同でシステム開発や導入支援、薬局向け業務モデルの提案、実証事業の展開も視野に入れている。