AIプラスクリニックたまプラーザ、検査から入院まで最短60分の施設連携システムを広域展開
掲載日:

AIプラスクリニックたまプラーザ(横浜市)
AIプラスクリニックたまプラーザ(横浜市)は7月29日、高齢者施設向けに開発した検査・診断の施設連携システム「ワンストップ検査・即日診断システム」を、横浜市青葉区や川崎市の医療・介護施設で8月1日から本格展開すると発表した。AI(人工知能)画像診断と迅速の血液検査を組み合わせたシステムで、これまで1週間以上かかっていた検査から入院手続きまでのプロセスを最短60分まで短縮できる。
システムは、高齢者施設からクリニックに患者を受け入れ後、まずAI画像診断装置と迅速血液検査で初期評価を実施。続いて専門医が診断を確定し、患者の年齢や基礎疾患、重症度に応じて最適な医療機関をAIが選定する。その後、選定された病院には診断データを事前に送信し、受け入れ態勢を整備してもらうことで病院に患者が到着後の待ち時間をほぼゼロにしたという。
2024年から横浜市内の高齢者施設3カ所とメディカルクリニックあざみ野(横浜市)の在宅患者約50人を対象に試験運用を実施。試験では大病院に受診させた方がよいかを迷う疾患について、入院が必要とした場合、診断から入院まで平均2.3時間と従来比85%の時間短縮を実現した。入院が不要な場合は、高齢者施設で治療を継続できる。
試験運用の利用者満足度調査では患者、家族、施設スタッフの大部分が「大変満足」と回答した。検査の実施後、結果がすぐ判明するため施設も利用しやすいとの意見が多数を占めた。8月からの対応地域の拡大では、利用施設がクリニックに検査予約を入れるだけで、介護タクシーの手配から検査、診断、病院選定・予約までを一括対応する。今後は、ほか地域への展開も視野に入れている。