スマートスキャン、AIが脳ドック画像の健康状態を評価しレポート作成するサービス開始

ユカリア子会社で脳ドック共有プラットホーム事業のスマートスキャン(東京・千代田区)は5月28日、脳ドック受診者のMRI(磁気共鳴画像装置)撮像画像をAI(人工知能)が解析し、健康状態を評価したレポートの提供サービス「MVision health(エムビジョンヘルス)」を5月から開始すると発表した。価格は税込7700円。

「MVision health」は、脳画像AI分析データ解析ソフトを手掛けるエム(東京・港区)が開発したAIの画像解析技術と、3万件以上の撮像画像データを掛け合わせて開発した。

検査結果レポートの見本イメージ
検査結果レポートの見本イメージ

脳ドックの撮像画像から、認知症や脳梗塞のリスク因子として知られる「脳萎縮」や「白質病変」が、同年代の健康な脳の持ち主と比較して進行しているのか、経年で見たときにその進行のスピードが速いのか、精緻に定量化できる。

利用する医療機関は運用負荷が増やすことなく受診者に付加価値の高い情報を提供できるほか、受診者の経年変化やリスク傾向を把握することで、健康な脳を維持するための早期介入が可能となる。

サービスは、スマートスキャンが提供する「スマート脳ドック」のオプションで提供。スマート脳ドックのサービスを提供する全施設で導入する。

「スマート脳ドック」は、医療機関でMRIやCT(コンピューター断層撮影装置)の非稼働時間を活用し、全国の消費者がリーズナブルで短時間での受診を可能にするシェアリングエコノミー事業「スマートドック」の主要サービス。脳動脈瘤(りゅう)や脳梗塞、脳腫瘍などの自覚症状のない脳の異常を早期に発見できる頭部MRIと頭部・頸部(けいぶ)MRAの検査をウェブ予約と問診票の事前登録で行え、受診結果はPCやスマートフォンで確認が可能。

サービスは、医療施設の滞在時間を短縮できることで、受付から帰宅まで30分で完了する。撮影したデータは、放射線科診断専門医と脳神経外科専門医がダブルチェックを行い、万が一異常が確認された場合は、結果に応じて専門の医療機関を紹介する。