ジョリーグッド、熟練者の手の動き再現で特許、外科手術トレーニングVRなどに活用

VR(仮想現実)サービスを手掛けるジョリーグッド(東京・中央区)は10月3日、手の動きと触覚信号を同期させた練習支援装置で特許を取得したと発表した。同社では、VRと組み合わせ、実際の手術の触覚に近い体験ができる外科向け手術トレーニングシステムを開発する。

特許を取得した技術は、熟練者の手の動きや圧力をデータとして収集し、練習者にリアルタイムでフィードバックするシステム。見本作業者の手の動きと圧力の取得、練習者の手の動きの特定、合成映像の生成、圧力フィードバック機能、リアルタイム評価機能などの要素が特許で認められた。

同社によると、従来の医療用VRでは、手術治療中の触覚や圧力の取得や再現が難しく、実際の体験に近い実習には至らなかったという。今回の特許技術では、熟練医の動きや圧力などの触覚フィードバックをVRと同期して再現することで、練習者が実際の手術治療に近い感覚を体験できるとしている。また、5Gなどの高速通信を利用し、離島や地方などの遠隔地でも高度でリアルな触覚を伴うVRトレーニングを受けることが可能になる。

ジョリーグッドは今後、医療VRサービス「JOLLYGOOD+(ジョリーグッドプラス)」に、特許技術を導入し、触覚と連動した医療トレーニングVRシステムや、リハビリ支援VRシステムの開発する。また、医療分野以外で、製造業向けの技能継承シミュレーションシステム、調理師やパティシエ向けのハンズオントレーニングプログラム、eスポーツ選手向けのトレーニングシステムなどの開発も視野に入れている。