岡山大、クラスターとメタバース活用した患者支援の研究開発を開始

岡山大学病院の小児科病棟で行われたメタバース七夕会

岡山大学は8月4日、メタバースプラットホームを運営するクラスター(東京・品川区)と、メタバースを活用した患者支援の研究開発を開始したと発表した。

岡山大では、学術研究院医歯薬学域(医)医療情報化診療支援技術開発講座の長谷井嬢准教授(整形外科)が、2023年よりメタバースを使った小児・AYA(思春期・若年成人)世代の希少がん患者を中心に、全国の医療施設をつないで交流する患者支援活動を開始。
2024年6月までに合計で12回のメタバース交流会を実施してきた。

一方で、活動を加速するには技術的な課題もある中で、クラスターが長谷井准教授の取り組みを評価し、研究の連携と協力を決定した。2者は、患者同士の孤独感を解消する仮想空間を実現するメタバース活用法を研究する。

クラスターが個人の研究活動と連携するのは今回が初という。長谷井准教授は「この画期的な連携は、私個人の研究を飛躍的に前進させるだけではなく、医療分野全体のメタバース応用の発展に大きく寄与するものと確信している。クラスターの協力のもと、患者により満足度の高い、革新的な医療サービスを提供できるよう、全力で開発に取り組んでいく」と話している。