ヘッジホッグ・メドテック、製造販売承認取得に向け片頭痛治療補助アプリの治験開始

頭痛治療用アプリ開発などのヘッジホッグ・メドテック(東京・文京区)は9月25日、片頭痛患者を対象に、認知行動療法(CBT)を作用機序としたプログラム医療機器の治験届を医薬品医療機器総合機構(PMDA)に8月末に提出し、12月から被験者募集を開始すると発表した。

治験は、片頭痛を対象疾患に実施。片頭痛の標準治療の補助としての有効性と安全性を検証的に評価する。日本医療研究開発機構(AMED)の2024年度「医工連携イノベーション推進事業(開発・事業化事業)」に採択されており、助成を受けて行う。使用する片頭痛治療用アプリは、2023年に特定臨床研究を行い有効性、安全性を確認している。同社では治験を通じて、片頭痛の疾病治療用プログラムとして国内初の製造販売承認取得を目指す。

ヘッジホッグ・メドテックによると、片頭痛は最もよくみられる一次性頭痛で、国内有病率は8.4%と推定され、特に働き盛りや出産適齢期の女性に多く、有病率は30代女性で17.7%、40代女性では18.4%と報告されているという。

また、片頭痛は日常生活への影響が大きく、国内の研究では、片頭痛患者は片頭痛のない患者と比べ統計学的に有意で臨床的に意義のあるQOL(生活の質)の低下が認められているほか、労働生産性の低下や医療資源の利用増加で、経済的損失を招いていることが明らかになっているとしている。

こうした課題を背景に、同社は片頭痛患者に対しリアルタイムで、個々に応じた認知行動療法(CBT)を提供できる片頭痛治療用アプリを開発することにした。アプリで薬物療法を含む標準治療の補助として治療効果を最大化し、患者のQOL向上と医療リソースの不足解消に役立てる。