CureApp、アルコール依存症治療補助アプリが薬事承認を取得

アルコール依存症の治療補助アプリ(イメージ)

CureApp(キュア・アップ、東京・中央区)は2月7日、アルコール依存症の治療補助アプリが、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会(プログラム医療機器調査会)で、薬事承認されたと発表した。同社によると、アルコール依存症の治療補助アプリの薬事承認了承は日本初という。

治療アプリは、アルコール依存症の早期治療を目的にしており、身体的、精神的、社会的問題が重篤な状態に至っていない患者を対象に、心理社会的治療を補助する。

具体的には、患者が日々の飲酒量や体調を患者側のアプリに入力。その情報を元に、アプリが患者に、疾患の情報提供や、個別化された目標の提案を行い、減酒に向けた行動変容を促す。医師は、医師側のアプリで、患者ごとのデータや心理社会的治療の支援コンテンツを確認できる。販売は、ライセンス契約を締結するサワイグループホールディングスが行う。

キュア・アップによれば、従来のアルコール依存症の治療は専門医療機関で行われることが多く、患者の受診のハードルが高いことが早期治療を遅らせる原因の1つになっていた。治療アプリの導入することで、専門医療機関に加え、アルコール依存症専門以外の精神科や一般内科などの非専門医療機関でも、限られた診察時間の中で標準的、個別的な治療を簡便に提供することが可能となるという。また、多くの医療機関で減酒外来の新設が期待できるとしている。

治療アプリは、デジタル技術で疾病の予防や治療に役立てる「デジタルセラピューティクス」(DTx)の1つで、スマートフォンなどで利用するアプリで、治療を目的とした医療機器で厚生労働省の承認などを受けたものを指す。医師が治療のために処方し、患者が利用するソフトウエアの医療機器(プログラム医療機器)になる。