順天堂医院、米インテュイティブサージカルと「ダビンチ手術TPOサイト」立ち上げで合意

(左から)山路健・順天堂医院院長、インテュイティブのグレン・バボーソ氏、日本法人の滝沢一浩社長

順天堂大学医学部附属順天堂医院(順天堂医院、東京・文京区)は5月19日、手術支援ロボット「ダビンチサージカルシステム」を製造・販売元する米インテュイティブサージカル(カリフォルニア州)と、ダビンチ運用の学習プログラム「トータルプログラム・オブザベーションサイト(TPOサイト)」の立ち上げで、4月26日に基本合意したと発表した。

「TPOサイト」は、ダビンチ手術プログラムを確立した医療機関が、ダビンチ手術を導入済みの医療機関や導入を検討する医療機関の医療従事者と経営層に対し、効果的なロボット手術プログラム運用に必要な要素を直接的に伝えると共に包括的に学ぶ機会を提供するプログラム。

TPOサイト開始には、「3つ以上の診療科でダビンチによるロボット手術プログラムを実施する」「2つ以上の診療科でダビンチ手術見学サイトとして機能している」「ダビンチのアドバンステクノロジーやデジタルテクノロジーを積極的に活用している」などの実績が必要になる。米国、欧州、アジアで設立されており、日本での設立は初という。

山路健・順天堂医院院長は、TPOサイト立ち上げついて「医療機関の経営が厳しくなりつつある日本で、ロボット支援手術を、さらに拡大するには、病院経営の観点でロボットの導入が負担にならないことが重要で、当院のこれまでの知見を、ほかの医療機関と共有するとともに、TPOサイトの活動を通じて、インテュイティブと共に課題解決に取り組んでいく」と話している。

一方、インテュイティブのグレン・バボーソ・シニア・バイスプレジデント兼アジアパシフィック・プレジデントは「秀でたダビンチ手術プログラムを持つ順天堂医院とパートナーシップを組めることは大変光栄であり、日本のロボット支援手術のさらなる発展のための力強いパートナーだと感じている」と述べている。