MeDiCU、AI活用した患者急変予測プログラムで特許取得
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救急・集中治療のデータベース提供のMeDiCU(メディキュー、大阪市)は6月9日、患者の急変を予測し医療従事者に通知するプログラムで特許を取得したと発表した。
特許を取得したのは、AI(人工知能)が、生体情報を含むさまざまな医療情報から患者の急変リスクを事前予測し、最適な介入タイミングを医療従事者に通知する技術。患者基本情報や脈拍・血圧などのバイタルサイン情報、電子カルテ由来の検査や治療情報などの時系列情報を統合学習させたAIを急変予測に活用する。
具体的には、ICU(集中治療室)への入室が必要となる急変や呼吸状態・循環動態の変化、切迫心停止、播種(はしゅ)性血管内凝固の発生など、重症患者で頻繁に発生するさまざまな急変を予測し、電子カルテや生体情報モニターに即時通知する。予測に利用する個々の因子が急変リスクに与える影響の寄与度も表示できる。同社の救急・集中治療データベース「OneICU(ワンアイシーユー)」を基盤に開発した。
メディキューでは2025年度内に国内の複数の医療機関にα版の導入を開始し、院内システムとの連携機能を確立する計画。同時に、現場導入を通じてアルゴリズムの継続的な改善と、医療機器メーカーやデータベースベンダーとのパートナーシップも進める。