誠光会、外来診療を効率化する医療施設システムを本格導入
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医療法人の誠光会(滋賀県草津市)は9月4日、清水建設と共同開発した外来診療業務を効率化する医療施設システム「eyeMIRU(アイミル)」を導入し、本格稼働を開始したと発表した。
「eyeMIRU」は、清水建設が開発した建物OS(基本ソフト)「DX-Core(ディーエックスコア)」で取得した建物設備の稼働状況や、人の位置データと、電子カルテや会計情報の医療システムデータを連係することで、外来診療業務を改善するシステム。
「Patient Flow Map(ペイシェントフローマップ)」機能では、予約・受付システムの情報や、電子カルテから取得する診察の進捗(しんちょく)、会計待ち人数などのリアルタイムな情報から、当日の時間帯ごとの繁忙状況を予測し可視化する。
そのほか、患者の待ち時間の大きな要因となる会計の滞留状況把握に特化した機能「Accounting Status(アカウンティングステータス)」、職員の勤務情報から外来の診療科ごとの業務を可視化する機能「Staff Information(スタッフインフォメーション)」、ビーコン(発信機)で取得した職員の位置情報などから、適正な職員配置する機能、エレベーターや待合室の混雑状況をAI(人工知能)で解析し、エレベーターの運用や空調、照明を自動で制御する機能を備える。
誠光会では、清水建設と運営する「淡海医療センター」(滋賀県草津市)で、システムの実証運用を4カ月間かけて実施。実証で、患者の会計待ち時間を約50%、職員の残業時間は約30%を削減したほか、面積200m2の待合で、設備の自動制御によって年間で約200万円の省エネ効果が見込めるといった、病院職員の生産性向上と外来患者の利便性向上の効果を確認できたことから、本格導入に踏み切った。