リコー、奈良県立医大附属病院がドクターカーに双方向ライブ配信システム初導入

リコージャパン(東京・港区)は8月9日、奈良県立医科大学附属病院が、リコー製の双方向ライブ配信システム「RICOH Remote Field(リコーリモートフィールド)」を、ドクターカーに8月から正式導入したと発表した。医療分野での導入は初という。

「RICOH Remote Field」は、360度カメラ「RICOH THETA(リコーシータ)」のリアルタイム映像を最大4Kの高画質で閲覧しながら通話できる遠隔コミュニケーションシステム。リコージャパンでは、これまで自治体や医療機関と連携し、6つの医療機関で実証実験と実証事業を進めてきた。

電話から「RICOH Remote Field」に移行した場合のメリット
電話から「RICOH Remote Field」に移行した場合のメリット

奈良県立医科大学附属病院では、コミュニケーションの質向上、現場の状況を多くの医師と共有するナレッジの蓄積、経験が浅い若手医師の技術継承を目的に、2023年7月から「RICOH Remote Field」の実証事業を行い、実効性を検証してきた。

今回、「救急医療の現場では緊急度の高い処置を行っているため、電話に時間を割く余裕がない状況が珍しくない。現場からは、『RICOH Remote Field』の導入が、状況説明の簡略化や活動方針の早期決定に役立っているという声が挙がっている」(淺井英樹・高度救命救急センター助教・医局長)などから導入を決めた。

リコージャパンでは、今回の導入を皮切りに、同様の課題を抱える全国の医療機関に「RICOH Remote Field」の提案を進めるとしている。