ソラミチシステム、ヒュウガプライマリケアと在宅医療の効率化で提携

ソラミチシステム(東京・新宿区)はこのほど、HYUGA PRIMARY CARE(ヒュウガプライマリケア、福岡・春日市)と、在宅医療の効率化で業務提携し、クラウド電子薬歴「CARADA 電子薬歴 Solamichi(ソラミチ)」に、ヒュウガの報告書管理システム「ファムケア」と連係した「報告書FAX送信機能」を追加して販売を開始したと発表した。

「CARADA 電子薬歴 Solamichi」は、患者の症状や薬剤の処方内容、指導履歴などを記録できるクラウド型の電子薬歴システム。薬剤師の業務支援するサービスで、処方で飲み合わせの危険性が高い薬剤のチェック機能や、患者への服薬指導内容のナビゲーション機能などを搭載する。近年重要度が増す対人業務の強化、かかりつけ化を促進する「服薬フォロー」機能や、トレーシングレポートの作成サポート機能も備える。

「ファムケア」は、きらり薬局で実際に業務に携わる薬剤師が監修したクラウド型の在宅業務支援システム。在宅業務の報告書の送付で、直接ボタン操作するだけで必要な送付先にFAXやメールで送信できる。在宅業務に携わる薬剤師からフィードバックを受けながらアップデートするため、薬剤師に使いやすい操作性を実現した。

「CARADA 電子薬歴 Solamichi」はこれまで、作成した報告書をPDFで出力と印刷し、送るための仕分と実際の送付という作業が発生していた。一方、「ファムケア」では、報告書は作成できたが、薬歴システムに入力されている最新の患者基礎情報や薬歴内容は、報告書用に入力をし直さなくてはいけなかった。

今回、「報告書FAX送信機能」を追加することで、「CARADA 電子薬歴 Solamichi」で作成した薬歴内容を、「ファムケア」で作成した報告書に簡単に転記することができるようになった。そのため、報告書作成時に薬歴を入力し直す必要がなくなり、「ファムケア」では作成した報告書を、FAXやメールでの送信予約が可能になり、報告書の印刷や送付などの手間がなくなった。

2040年には高齢化率(65歳以上の人口)が約35%まで上昇すると推計される中、介護の必要性が高まり在宅医療のニーズは増加している。在宅医療では、医師や看護師、薬剤師、ケアマネジャーなどがチームとなり連係を取りながらケアを実施するため、薬剤師にも在宅患者への対応が求められている。

在宅医療を行う薬局や薬剤師は、連係する医師や看護師、ケアマネジャーなど関係者に向けて、患者への処方内容や指導内容などを報告書で情報共有しなくてはいけないが、対応する在宅患者の増加によって、複数の報告書の作成や送付が必要となり、多くの時間や手間が掛かっている。ソラミチシステムのシステムはこうした課題解決に役立つとしている。