メドリングなど、インドネシアで医療MaaS車を使った在宅医療の実証実験
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スギティクリエイティブスが提供する「医療MaaS車両」
ASEAN(東南アジア諸国連合)で医療サービスを展開するメドリング(東京・渋谷区)は9月5日、親会社で医療人材紹介のMRT(東京・渋谷区)、わかさクリニックグループ(東京・新宿区)、トヨタ車体のインドネシア子会社のスギティクリエイティブスと、高齢者などを対象に、医療MaaS(次世代移動サービス)を活用した在宅医療の実証実験を、インドネシアで開始すると発表した。
実証実験では、スギティクリエイティブスが提供するインターネット通信で診療を行う移動診療車「医療MaaS車両」を使って実施する。車には看護師などの医療従事者が搭乗し、医師は原則として遠隔地から指導や診断を行う。インターネット環境は、米スターリンクの衛星通信サービスを活用し確保する。監修医師として、小川純人・東京大学大学院医学系研究科老年病学教授が就任する。
在宅医療施設は、日系医療機関かインドネシアの医療機関をオーナーとして募集し、新規かM&A(企業の合併・買収)で開業してもらい、メドリングがその下で医療MaaSなどを運営する。
実証で、メドリングは、ASEANでクリニックの運営や、クラウド電子カルテ「MEDi(メディ)」をベトナム・インドネシアで提供する。実証ではクリニック運営ノウハウを生かした運営統括を行うと共に、「MEDi」で在宅医療のオペレーションを管理する。
MRTは、医療MaaS運用に従事する医師や看護師などの採用を支援する。人材紹介に登録する10万人を超える日本の医師や医療機関とのネットワークを生かし、現地施設の実質的なオーナーとなる人材を募集する。
わかさクリニックグループは、日本で展開する在宅医療関連施設のノウハウに基に、メドリングの運営統括を支援するとともに、ほかの日系在宅医療クリニックを同事業へ呼び込む。
メドリングなどでは、最適な車両運営などオペレーションノウハウ構築に向け、現地医療機関と連携し、実証実験の準備を2024年8月から開始し、2025年初頭まで行う。同時に立地や価格などを決める調査を進め、2025年中に1施設目を開業する。事業は、経産省の「令和6年度ヘルスケア産業国際展開推進事業」に採択されている。