ピージー、医療情報を可視化・共有化する在宅医療ソリューション

「HOME-CARE LINK(ホームケアリンク)」の画面イメージ

医療分野のデザイン・コンサルティング(情報設計・編集)を手掛けるピージー(東京・渋谷区)は8月20日、ITシステム開発のイーエックスメディア(東京・新宿区)と、在宅医療ソリューション「HOME-CARE LINK(ホームケアリンク)」の提供を開始すると発表した。

「HOME-CARE LINK」は、医療情報の可視化と共有化を行うためのソリューション。在宅医療を提供する医療施設を対象に、ソリューションの導入・構築と施設内の医療情報プラットホームの統合を支援する。「オンライン予約システム」「個人健康記録管理」「支援」「家族向け情報共有」「事務手続きのデジタル化」「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)支援」「ポイント制度」「患者間・家族間の理解促進」といった機能を提供する。

「オンライン予約システム」は、24時間対応の訪問診療予約や緊急対応の要請が可能。「個人健康記録管理」は、PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)機能で、バイタルデータの自動記録と共有や投薬情報や治療経過の管理ができる。

「支援」では、異常値検知と自動アラート、治療提案サポートを提供。「家族向け情報共有」は、患者状態の定期レポート、ケアプラン共有、「事務手続きのデジタル化」はオンライン契約と同意取得が行える。

「ACP支援」は、日記機能や意思決定支援ツールが利用可能。「ポイント制度」は、健康管理活動へのインセンティブ、協力医療機関での特典を用意。「患者間・家族間の理解促進」では、患者と家族のストーリーの記事コンテンツ、医療機関の取り組み紹介などを作成できる。

ピージーでは、ソリューションで「ACP支援」を重要な機能と位置付けており、患者固有のストーリーや価値観をタイプ分けし、フィンランド発祥のメンタルケアの手法「オープンダイアローグ」の概念を取り入れAIを使った支援システムを構築。患者の考えを否定せず、患者の主観を大切にした対話を支援し、患者・家族中心の在宅医療の実現につなげるとしている。

「HOME-CARE LINK」は、ピージーとイーエックスメディアが共同で行う新事業「ex Design+Engineering(exde)」の第一弾。「exde」は、デザインとデジタルで医療の課題の解決を目指す事業。ピージーの医療分野に特化したデザイン・コンサルティングの専門性と、イーエックスメディアのシステム開発・運用の技術力の強みを生かし、デザインとデジタルを融合したサービスで、医療情報を可視化と共有化し患者中心の医療の実現するとしている。