アイリス、AMEDがSaMD開発事業に採択、AIインフルエンザ診断支援機器の経済価値を検証

AI(人工知能)医療機器開発のアイリス(東京・中央区)は9月24日、日本医療研究開発機構(AMED)の「デジタルヘルスケア開発・導入加速化事業」に採択されたと発表した。。事業を通じて、同社のAI(人工知能)インフルエンザ診断支援機器「nodoca(ノドカ)」の経済的インパクトを可視化する。

「nodoca」の導入で臨床現場にもたらされる経済的価値を国の事業の枠組みを通じて客観的な視点と定量的な面から検証する。具体的には、診療効率の向上やタスクシフテトの効果を客観的に評価し、医療現場に還元することで、発展的で持続可能な医療の実現に役立てる。

「nodoca」は、咽頭(のど)の画像と問診情報等をAIが解析し、インフルエンザに特徴的な所見などを検出することでインフルエンザの診断を支援する医療機器。累計で100施設を超える国内医療機関が関わり開発された。

併せて、開発には「日本救急医学会推薦AI研究」としての研究開発、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が事業化支援したほか、産業技術総合研究所の国産スーパーコンピューター「ABCI(AI橋渡しクラウド)」などが連携した。

「デジタルヘルスケア開発・導入加速化事業」は、プログラム医療機器(SaMD)やデジタル技術を活用した医療機器を対象に、有効性や安全性に加え、社会的・経済的な効果を確かめ、市場導入の後押しを目的にAMEDが実施している。