岡山大学、AI胃がん深達度診断支援システム開発、精度82%達成し実用化へ

河原祥朗・岡山大学学術研究院医歯薬学域 実践地域内視鏡学講座 教授

早期胃がんの診断精度を大きく左右する「深達度診断」は、治療方針の決定に極めて重要な工程だ。しかし、その判断は医師の経験に大きく依存しており、医師間でばらつきが生じやすい課題があった。この診断の属人性を克服するため、岡山大学(岡山市)と、両備システムズ(同)が開発したのが、「早期胃癌深達度AI診断支援システム」だ。製造販売承認を取得し、学内での研究利用を通じて実用化の検証が進められている。

臨床現場ではどのような可能性が見えているのか。診断、教育、患者説明と多面的に活用されつつあるAI(人工知能)の現在地と展望について、河原祥朗・岡山大学学術研究院医歯薬学域 実践地域内視鏡学講座 教授に聞いた。(医療テックニュース編集部 編集長 米谷知子)

診断の属人性を超えるためにAIを活用

河原教授が医師を志したのは、中学2年のときだ。父親を胃がんで亡くした経験がきっかけだった。「世界から胃がんをなくしたい」——その強い思いを抱いて医師となって以来、35年以上にわたり胃がんの診療に携わってきた。河原教授は、その実現に向け、診…