Smart Opinion、乳がん検診向け超音波画像AI診断支援を慶大学予防医療センターで開始

AI(人工知能)画像診断支援ソフト開発のSmart Opinion(スマートオピニオン、東京・港区)は8月19日、AIで乳房超音波(エコー)検査の診断を支援する乳がん検診向けソフトウエア「スマートオピニオン METIS Eye」の運用を慶應義塾大学予防医療センター(東京・港区)で開始するとを発表した。

スマートオピニオン METIS Eye」の検出結果イメージ(精密検査の必要性が疑われる場合は赤枠・疑われない場合は緑枠で表示)
「スマートオピニオン METIS Eye」の検出結果イメージ

スマートオピニオン METIS Eye」は、人が見逃しやすい微細な乳がんの兆候が検出可能な超音波画像AI診断支援ソフトウエア。既存の検査装置と連動して診断支援を行う。医師の読影を補助し、見落とし防止を支援することを目的に開発。2024年5月にプログラム医療機器(SaMD)の薬事承認を取得している。

乳がん検診は、精密検査の必要性が疑われる部位を見つけ、国際的な基準のBI-RADSカテゴリ分類に基づいて判定し、精密検査の必要性の有無を検出する。スマートオピニオンによると、「スマートオピニオン METIS Eye」で精密検査の必要性が疑われる所見の検出感度は94.4%という。

PACS(医用画像管理システム)と連動して使用する場合は、撮影した画像を「METIS Eye」が解析し、結果をPACSに保存する。医師は検診フローを変えることなく、「METIS Eye」の解析結果をPACSのビューワーでセカンドリードとしてダブル読影できる。

近年、日本では乳がんの罹患(りかん)者が急激に増加しており、対応が急がれる大きな社会課題の1つになっている。乳がんは、早期に発見できると完治の可能性や生存率が極めて高い疾病のため、早期発見の乳がん検診が重要とされている。