MedBank、「超音波甲状腺結節画像」「病理肺癌」の診断AI支援システム開発、26年実用化へ

医療画像AI(人工知能)診断のMedBank(メドバンク、東京・中央区)は5月28日、AIを使った診断支援システム「超音波甲状腺結節画像診断AI支援システム」と「病理肺癌診断AI支援システム」の開発したと発表した。医薬品医療機器総合機構(PMDA)への申請準備を開始しており、2026年の実用化を目指す。

今回開発した2つの医療AIシステムは、臨床現場での超音波画像や病理画像をAIが解析と判別し、診断時間の短縮と医師の負担軽減を実現する診断支援ツール。

「超音波甲状腺結節画像診断AI支援システム」は、悪性リスクの高い結節の見逃し防止を目的に、専門医の高精度アノテーション(注釈)付きデータを使って開発し、実際の臨床に合ったアルゴリズム設計を行った。

一方、「病理肺癌診断AI支援システム」は、肺がんの病理組織スライド画像をAIが解析し、自動分類と評価する。実際の臨床病理データに基づいた高精度なモデルを搭載。順天堂大学病院との共同研究で構築した。医師のダブルチェックを想定しながら、診断時間の短縮、病理医不足の解消、医療リソースの有効活用に役立てるとしている。

MedBankでは今後、医療画像AI技術の全がん種への応用や、英語、中国語、韓国語などの多言語に対応し海外に展開するほか、クラウド型AI診断支援プラットホームの構築に取り組む計画。