コニカミノルタ、胸部X線画像診断支援AIソフトの検出精度を向上
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「CXR Finding-i」の従来版と改良版で肺がん症例で偽陽性が低減した事例の比較
コニカミノルタは10月25日、胸部X線画像をAI(人工知能)で解析し、結節影、腫瘤影や浸潤影の見落とし防止を支援する胸部X線画像診断支援AIソフトウエア「CXR Finding-i」の検出精度を改良し向上させたと発表した。
「CXR Finding-i」は、専門医の技術を学習したAIが胸部X線画像を解析し、医師の胸部X線画像の読影で肺がんなどが疑われる所見である結節影、腫瘤(しゅりゅう)影や、肺炎や結核など感染症の所見である浸潤影をマーキングすることで見落とし防止を支援するソフトウエア。2021年11月に発売し、現在では、国内の約700の医療機関で導入されている。
今回の検出精度改良では、国内外で取得した数十万件以上の胸部X線画像をAIが学習。病変に対する感度は従来バージョンと同等の性能を維持しながら、放射線科医複数名が「正常(異常なし)」とした症例と定義した病変のない「正常例」を、AIが正常と判断した割合を示す特異度(「正常例」を正しくマーキングなしの陰性と判定された割合)を従来の69%から88%まで向上させた。
コニカミノルタでは、今後も独自技術を活用しながら「CXR Finding-i」の性能向上を図り、医師の負荷軽減に役立ててもらうとともに、ソフトウエアの診断価値を高めるとしている。