アイリス、生成AIで口腔画像の高精度に復元する研究を国際科学雑誌が掲載

AI(人工知能)技術を使った医療機器を提供するアイリス(東京・中央区)は10月22日、生成AI技術を活用し、口腔(こうくう)画像の画質を向上する研究論文が国際的な科学雑誌「Biomedical Signal Processing and Control」に掲載されたと発表した。

掲載された研究は、口腔内画像が手ブレやピンボケ、曇りなどの要因で不鮮明であった場合に、生成AIを使って鮮明な画像に復元する技術。従来の生成AIでは復元の過程で発生するノイズの発生を抑えるため、独自の損失関数を定義し、より自然な画像の復元を可能にした。

アイリスによると、臨床医が口腔疾患の診察や治療などを行う際に貴重な情報源となる口腔内画像は、手ブレやピンボケ、曇り、光の反射などの理由で不鮮明な画像となる場合があり、画像調整は可能だが、手作業での調整で、時間がかかり、手ブレやピンボケなどの高精度な復元が困難という課題があった。同社は、この研究結果の掲載で、口腔内診察の画像解析技術の新たな可能性を示唆できたとしている。