インハンド・ネットワークス、医療機器の遠隔保守とDR画像伝送を可能にする5Gソリューション

中国のインハンド・ネットワークス(北京市)は12月3日、医療分野のデジタル化を加速させる医療5Gソリューションを発表した。

医療5Gソリューションは、「産業用LTE/5Gルーターによる医療機器(体外診断装置)の遠隔メンテナンス」と「DRイメージングシステム向けネットワークソリューション(デジタルエックス線撮影システム)」の2つで構成する。

「産業用LTE/5Gルーターによる医療機器(体外診断装置)の遠隔メンテナンス」の概要
「産業用LTE/5Gルーターによる医療機器(体外診断装置)の遠隔メンテナンス」の概要

「産業用LTE/5Gルーターによる医療機器(体外診断装置)の遠隔メンテナンス」は、産業用ルーター「IR305」とクラウド管理基盤「Device Manager(デバイスマネージャー)」を組み合わせることで、医療機器に安全で途切れないネットワーク接続を提供し、遠隔地からのメンテナンスと一元管理を実現するシステム。

LTE通信と5Gに対応し、場所を問わず安定したネットワークを提供し、リンク検知と自動再接続機能でネットワークの継続性を維持する。また、多層セキュリティー機能と、さまざまなVPN(仮想私設網)に対応することで、機密性が高い医療データの伝送で高い安全性を確保した。さらに「Device Manager」で、複数の拠点に分散した「IR305」や接続された医療機器を一元監視・管理が可能。5ポート設計で複数機器の同時接続にも対応する。

「DRイメージングシステム向けネットワークソリューション(デジタルエックス線撮影システム)」の概要
「DRイメージングシステム向けネットワークソリューション(デジタルエックス線撮影システム)」の概要

「DRイメージングシステム向けネットワークソリューション(デジタルエックス線撮影システム)」は、医療デジタル化で課題となる情報の孤立化を解消し、診断効率を向上させるソリューション。ギガビットルーター「IR624」を中心に構築し、大容量のデジタルエックス線画像データをリアルタイムで伝送し、遠隔診療や資源共有を可能にする高効率なネットワーク基盤を提供する。

ギガビット対応の「IR624ルーター」を利用することで、撮影された高解像度のDR画像データをネットワーク経由でリアルタイム伝送を可能にした。LTE、5G、高性能Wi-Fi、4ギガビットのイーサネット、複数シリアルポートなどを搭載しており、現場の環境や要件に合わせた柔軟なネットワーク構築ができる。機器は産業グレード設計で、医療現場の環境下でも安定して稼働するため、システムの信頼性を維持できるとしている。