グリーンメチル、クリニック業務支援クラウドにJSOMの栄養療法ロジックと脳機能クリアプログラム搭載

医療クラウドサービスのグリーンメチル(さいたま市)はこのほど、日本オーソモレキュラー医学会(JSOM)とアライアンスを結び、クリニック向け業務支援クラウドサービス「メディテックハブ」で、JSOM監修の「栄養解析ロジック」と「脳機能クリアプログラム」のアドオン機能の提供を開始したと発表した。機能を通じて、栄養療法を実践する医療機関や、新たに導入を検討する施設に対し、技術や運用、教育の面から支援する。

「栄養解析ロジック」のアドオン機能は、JSOMの医学エビデンスを基にした解析ロジックを、メディテックハブの「血液栄養解析レポート」に導入。血液検査や問診結果に基づいた栄養解析のコメントを自動生成し、専門知識がない医師やスタッフでも、高品質で論理的な説明ができるようにした。

一方、「脳機能クリアプログラム」の機能搭載では、JSOMが推奨する診療プログラム「脳機能クリアプログラム」をテンプレートとして提供。具体的な検査内容、介入の優先順位、栄養指導の方針まで一貫した活用が可能で、即日から臨床に取り入れられる。

グリーンメチルでは、栄養療法をこれから始めたいクリニックに対して、ソリューション構築、戦略構築、導入初期の教育、業務フロー設計までを支援するサービスも開始。人的リソースが限られた小規模クリニックでも現実的な選択肢を提供する。

日本オーソモレキュラー医学会は、カナダに本部を置く国際オーソモレキュラー医学会(ISOM)の日本支部で、栄養療法の啓発や教育を推進する専門団体。医師、薬剤師、看護師、管理栄養士などに向けて、高度な理論とエビデンスに基づく情報提供を行い、栄養療法の臨床実装を支援している。

同社によると、日本が急速に高齢化社会へ移行する中、医療の重心が「治療」から「予防」へと大きくシフトしており、中でも、分子栄養学に基づいた栄養療法は、慢性疾患や生活習慣病・認知機能低下の予防で新たな医療アプローチとして注目を集めているという。一方で、現場導入には高い専門知識、人材不足、業務負担、説明の難しさといった多くの障壁があり、多くの医療機関が実装に踏み出せずにいるのが実情としている。

そこで、こうした課題を解決するため、栄養療法の理論と実践を手掛けるJSOMとアライアンスを組み、JSOMが認証した医学的知見を、自社のクリニック向け業務支援クラウドで、誰もが扱え活用できる体制を整備することにしたという。