都立小児、小児用新型ドクターカーにウィーメックスのリアルタイム遠隔医療システム導入

「Teladoc HEALTH」を搭載した都立小児の小児用新型ドクターカー

ウィーメックス(東京・渋谷区)は7月24日、東京都立小児総合医療センター(都立小児、東京・府中市)が、小児用新型ドクターカーにリアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH(テラドックヘルス)」を導入すると発表した。小児患者を搬送する小児用新型ドクターカーの導入は初という。

「Teladoc HEALTH」は、専門医の少ない医療機関と遠隔地の専門医をオンラインでつなげる、リモート操作可能なリアルタイム遠隔医療システム。超音波診断装置などの周辺医療機器と接続し、患者の容体を短時間で把握し、遠隔地にいる医師が主導し操作する。

小児用新型ドクターカーの車内。「Teladoc HEALTH」のカメラは車内後部に設置
小児用新型ドクターカーの車内。「Teladoc HEALTH」のカメラは車内後部に設置

都立小児では、「Teladoc HEALTH」を使用し、搬送中の小児患者の容体を遠隔地の専門医がリアルタイムでモニタリングしながら的確な助言や処置指示を行えるようにする。システムでドクターカーに同乗する医療スタッフの負担軽減と医療の均質化を同時に実現し、患者の安全性を高める。

ウィーメックスによると、小児患者は疾患の進行が早いケースが多く、特有の身体的・心理的ケアを必要とするため、高度な専門知識に基づく迅速な医療対応が求められるという。都立小児では「Teladoc HEALTH」の導入で、より多くの小児重篤患者の命を救うことに取り組む。

今回の取り組みは、ウィーメックス、都立小児、車両デザインを担当した女子美術大学(東京・杉並区)との官学民連携で行った。ウィーメックスと都立小児では今後、平時の搬送だけではなく、災害時の新生児や小児医療支援でも活用することを想定している。